こんにちは!
風営法と国際業務を専門とする鈴鹿行政書士事務所です。
「許可が下りましたよ」
警察署の担当者からこの一本の電話を受けた瞬間、これまでの苦労が報われ、天にも昇る気持ちになりますよね。本当におめでとうございます!🎉
しかし、安堵するのはまだ少しだけ早いのです。実は、風営法の許可は「取って終わり」ではありません。
許可が下りた後、晴れてお店をオープンするまでに、そしてオープンした後も、あなたが経営者として必ずやるべき手続きがいくつか残っています。
「え、まだやることがあるの?」
「許可証をもらったら、すぐに営業できるんじゃないの?」
そんな疑問を解消すべく、今回は風営法の許可後にやるべきことを、許可証の受領から順を追って、どこよりも分かりやすく解説します!
これを読めば、グランドオープンまでの道のりが完璧にわかりますよ。
風営法許可が下りた!最初のステップは「許可証の受領」

警察署から「許可が出ました」と連絡が来たら、まず一番初めに行うのが「許可証」の受領です。
これは、あなたの営業が公的に認められた「証」であり、お店の宝物となる大切な書類です。
許可証の受領方法と必要なもの
- 場所:申請を行った管轄の警察署(生活安全課)
- タイミング:担当者と電話で日程を調整してから訪問します。
- 必要なもの:
- 申請者の身分証明書(運転免許証など)
- 印鑑(認印でOK)
私たち行政書士にご依頼いただいていた場合は、もちろん私たちが代理で受領に伺いますのでご安心ください。
ピカピカの許可証をお渡しする瞬間は、私たちにとっても感無量の一瞬です。🤝
オープンまでに必須!許可後の3つの重要手続き

さて、無事に許可証を手にしたら、次はいよいよお店をオープンさせるための最終準備です。
以下の3つの手続きは、法律で定められた義務ですので、必ず行ってください。
① 「風俗営業の許可証」の掲示義務
これが、許可後の手続きで最も重要かつ、忘れられがちなポイントです!
風営法では、許可を受けたお店は、許可証を店舗の見やすい場所に掲示することが義務付けられています。
② 従業員名簿の備え付けと保管
これも法律で定められた重要な義務です。風俗営業を行うお店は、必ず「従業員名簿」を作成し、営業所に備え付けておかなければなりません。
- 記載すべき項目:
- 氏名、住所、生年月日、性別
- 国籍(外国人の場合、在留資格や在留期間なども)
- 従事する業務の内容
- 採用年月日、退職年月日
- なぜ必要?:警察の立ち入り調査の際に、必ず確認される重要書類です。また、18歳未満の者を雇用していないことを証明する意味合いもあります。
- 保管期間:従業員が退職した後も、その名簿は3年間保管する義務があります。
決まったフォーマットはありませんが、上記の項目は必ず網羅した従業員名簿を準備しましょう。
③ 許可証の店内掲示
受領したばかりの許可証は、金庫にしまい込んではいけません。
営業中は、お店のカウンターの中など、お客様から見やすい場所に掲示しておく必要があります。(※法律上は「保管」ですが、実務上は掲示が一般的です)
これも、あなたのお店が正規の許可を得て、健全に営業していることの証となります。
【一覧】許可後からオープンまでのToDoチェックリスト

ここまでの流れを、チェックリストにまとめました。一つずつクリアしていきましょう!✅
| タスク | チェック |
| 1. 警察署から許可の連絡を受ける | ☐ |
| 2. 警察署で許可証を受領する | ☐ |
| 3. 従業員名簿のフォーマットを準備し、記入を始める | ☐ |
| 4. 許可証を店内の見やすい場所に掲示する | ☐ |
| 5. 従業員名簿を営業所に備え付ける | ☐ |
| 6. いよいよグランドオープン! | ☐ |
オープン後も続く風営法の手続きと注意点
許可はゴールではなく、あなたのビジネスの「スタートライン」です。オープン後も、法律を守って健全な営業を続けるために、以下の点に注意しましょう。
- 構造・設備の変更:勝手に内装を変えることはできません。レイアウト変更などを行う場合は、事前に警察署へ「変更承認申請」や「変更届出」が必要です。
- 管理者や役員の変更:管理者が辞めたり、法人の役員が変わったりした場合も、変更の届出が必要です。
- 18歳未満の立入禁止:従業員としても、お客さんとしても、18歳未満の者(高校生含む)を立ち入らせてはいけません。年齢確認の徹底は絶対です。
まとめ:許可は始まりの合図。ルールを守って長く愛されるお店へ

風営法の許可は、取得するまでも大変ですが、許可後も守るべきルールがたくさんあります。しかし、これらのルールはすべて、あなたのお店がトラブルなく、地域に愛されながら長く営業を続けていくためにあるのです。
許可取得で一安心するのではなく、ここからが本当の始まりだという気持ちで、気を引き締めていきましょう。
もちろん、私たち行政書士は、許可を取ってさよなら、ではありません。
オープン後の変更手続きや法務に関する相談など、あなたのビジネスが軌道に乗るまで、そして乗り続けていくためのパートナーとして、いつでもあなたのそばにいます。
何か困ったことがあれば、いつでも頼ってくださいね!