こんにちは!
風営法と国際業務を専門とする鈴鹿行政書士事務所です。
お店のオープンから月日が経ち、常連さんも増えて経営も軌道に乗ってきた!
「もっとお客様に喜んでもらうために、店内をリニューアルしたいな」
「VIPルームを作って、客単価アップを狙おう!」
そんな風に、お店のさらなる成長のために改装レイアウト変更を計画している経営者の皆様、その意欲は本当に素晴らしいです!🛠️✨

しかし、ここで一つ、絶対に知っておかなければならない重要な手続きがあります。それが「変更承認申請」です。
「え、お店の改装にまで警察署の許可がいるの?」
そうなんです!風営法の許可は、取得した時点の「お店の形(構造)」に対して与えられています。そのため、お店の構造に関わるような大きな変更を加える場合は、事前に「こんな風に変えますが良いですか?」と警察署にお伺いを立て、承認をもらう必要があるのです。
今回は、この見落としがちな「変更承認申請」について、どんな時に必要なのか、どんな手続きなのかを徹底解説します!

「変更承認申請」とは?どんな時に必要?

「変更承認申請」とは?どんな時に必要?

変更承認申請」とは、一言でいうと「お店の重要な部分を変更する前に行う、事前のお伺い」です。
工事を始めてしまってから「この改装は認められません」と言われたら、時間もお金もすべてが無駄になってしまいますよね。それを防ぐための、非常に重要な
手続きなのです。

「変更承認申請」が必要になる主なケース

具体的に、以下のような構造変更や設備の変更を行う場合は、この申請が必要になります。

  • 客室を増やす、または減らす
  • 壁を取り壊して部屋を広くする、または壁を新設して部屋を分割する
  • 客室の面積が変わるような大幅なレイアウト変更
  • 厨房やトイレの位置を移動させる
  • VIPルームなど、特別な客室を新設する

要するに、許可申請の時に提出した図面の内容から、大きな変更が加わる場合は、この「変更承認申請」が必要だと考えてください。

「変更承認申請」と「変更届出」、何が違う?

「変更承認申請」と「変更届出」、何が違う?

ここで、多くの経営者様が混乱するのが「変更届出」との違いです。この2つは、名前は似ていますが、意味合いもタイミングも全く異なります。

 項目 変更承認申請 変更届出
タイミング【事前】 変更工事のに行う【事後】 変更したに行う
内容重大な変更(お店の構造・設備など)軽微な変更(営業者や管理者の情報など)
手続きの種類承認(警察の審査があり、OKが出ないと変更できない)届出(報告すればOK)
具体例客室の増減、壁の移動、VIPルーム新設店名変更、営業者の住所変更、役員交代、管理者交代

この違いを理解せず、構造変更を事後の「届出」で済ませようとすると、「無承認変更」という重大な違反になってしまうので、絶対に注意してください。

変更承認申請の手続きの流れと必要書類

では、実際に変更承認申請はどのように進めるのでしょうか?基本的には、新規の許可申請と似た流れになります。

手続きの5ステップ

  1. 警察署への事前相談:これが最も重要!「こんな風に改装したい」という変更後の図面のラフ案を持って、管轄の警察署に相談に行きましょう。
  2. 必要書類の準備変更承認申請書に加えて、最も重要なのが「変更後の図面一式」です。平面図や求積図など、新規申請時と同様のクオリティの図面が必要になります。
  3. 申請書の提出:書類が揃ったら、警察署に提出します。
  4. 審査・実査警察署が書類を審査します。工事完了後に構造検査(実査)が行われます。
  5. 申請→ 工事着工:無事に承認が下りたら、ようやく改装工事をスタートできます。

絶対に、申請する前に工事を始めないでください!

もし無断で改装したら…?「無承認変更」という違法状態に!

「無承認変更」
という違法状態に!

「ちょっとレイアウトを変えるだけだし、バレないだろう…」
そんな甘い考えは非常に危険です。もし、変更承認申請をせずに勝手に構造変更を行った場合、「無承認変更」として、重い行政処分の対象となります。

  • 工事をやり直し元の状態にもどす
  • 1年以下の懲役または100万円以下の罰金もしくはその両方
  • 営業停止

「知らなかった」では済まされません。警察立入調査は、いつ来るかわからないのです。

まとめ:お店の成長とルール遵守はワンセット!

まとめ:お店の成長とルール遵守はワンセット!

お店が繁盛し、より良いサービスのためにお店を改装することは、経営者として素晴らしいことです。
しかし、その成長は必ず風営法というルールの上で成り立っています。
「これくらいの変更なら大丈夫だろう」という自己判断が、あなたの大切なお店を危険に晒すことになりかねません。

構造変更を考えたら、まずは私たち行政書士にご相談ください🤝
その変更が「変更承認申請」が必要なものなのか、それとも軽微な「変更届出」で済むのかを的確に判断し、面倒な図面作成から警察署との折衝まで、あなたに代わってすべて行います。
正しい手続きを踏んで、安心して未来への投資を行いましょう!